「地獄説」を中心としたけもフレ神学の理解を,より容易に行えるようにという目的で作られた,簡易な用語辞典.原則としてどなたでも編集できます.

ベルゼブブ Beelzebub בעל זבוב

 ベルゼブブ (Beelzebub) はキリスト教における悪魔の一人.
 ベルゼバブ,ベールゼブブとも表記される.
  七つの大罪の内,「暴食」をつかさどる.

 ベルゼブブの名はヘブライ語で「ハエの王」を意味する.
 だが□の第三圏ではハエの姿ではなく,イルカに形を変えて登場する.
 それは何故なのか?

 ベルゼブブは旧約聖書『列王記』に登場する,ペリシテ人の町であるエクロンの神バアル・ゼブルが前身とされる.
 こちらのほうは「気高き主」あるいは「高き館の主」「大きな館の主」という意味があり,おそらくバアルの尊称の一つだったと考えられている.
 パルミュラの神殿遺跡でも高名なバアル神は,嵐と慈雨の神であり,蝿を殺す神でもあり,冬に恵みの雨を降らせる豊穣の神でもあった.

 一説によると,バアルの崇拝者は当時オリエント世界で広く行われていた,豊穣を祈る性的な儀式を行ったとも言われる.
 ヘブライ人たちはこうしたペリシテ人の儀式を嫌ってバアル・ゼブルを邪神とし,語呂の似た「バアル(王)・ゼブブ(蝿)」と呼んで蔑んだ.
 これによりキリスト教圏ではベルゼブブは汚物や死の象徴となった.
 キリスト教とは殆ど無縁な日本でも,そのようなイメージで定着している.
 たとえば『よんでますよ,アザゼルさん』ではベルゼブブ931世・ベルゼブブ優一は食糞家である.

 つまり,その起源を辿ると蠅の姿であるというのは後付け設定に過ぎないのである.
 キリスト教ガチ勢である□スタッフは,そのような後付け設定ではなく,本来のバアル・ゼブルの設定を採用したのであろう.
 
 ここでバアル・ゼブルには「大きな館の主」という意味があったことを思い出してもらいたい.
 一般の人々が最も無理なくイルカの姿を見ることができる施設は水族館である.
 そこではイルカは広大なプールという「大きな館」の中で飼育されている.
 水族館でのイルカの飼育は監禁飼育であり,イルカにとってストレスが大きいという批判もあるが,野生のイルカと飼育下のイルカを実際に比較した研究では,野生のイルカの半数以上が何らかの病気に罹患しており,飼育下のイルカの方が遥かに健康的であると結論されている.
 まさに館の主であるが如く,飼育員によって厳重に健康に気を使われているのだ.

 また,古事記においては応神天皇が太子であった頃,越前国,気比神宮の祭神であるイザサワケノオオカミ(伊奢沙和気大神)と名の交換を行ったが,その際,イザサワケノオオカミが応神天皇に献上したのが,浦に一面の入鹿魚(イルカ)だったという.
 これにより太子はイザサワケノオオカミを「御食津大神(みけつのおおかみ)」と称え、のちにその名が「気比大神」となったとされている.

 すでに各所で述べられている通り,□ではダンテ『神曲 地獄篇』をそのまま映像化することをせず,日本人にも理解できるような改変が行われているのだが,これらの「大きな館の主」,御食津大神といった連想からベルゼバブをイルカの姿で描いたのではないかと考えられる.

 なお,古代バビロニアの信仰では,イルカは魚信仰の中で信仰され,水の賢人であり半漁人である「オアンネス」と見なされた.
 今日キリスト教圏に見られる「イルカ=賢い動物」という印象は,実はこれがキリスト教神話に受け継がれたものである.
 さらにオアンネスは,エンキ (エア)やダゴンとも同一視された.
 このことからクトゥルフレンズとも何らかの関連性がある可能性も指摘されるが,これについては今後の研究の進展を待ちたい.



ベルゼバブ/魔夜峰央『アスタロト・クロニクル』より引用

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