「地獄説」を中心としたけもフレ神学の理解を,より容易に行えるようにという目的で作られた,簡易な用語辞典.原則としてどなたでも編集できます.

ジャパリまん Japari-man

 「けものフレンズ」関係作品に登場する,フレンズ用の食料.
 アニメ「けものフレンズ」(無印)ではラッキービーストによる管理・配給が行われている可能性が高く,それゆえ「地獄説 聖典」ではこれを生命の実のメタファーだと推測している.

 一方,□ではそのような管理が行われている描写は無いため,普通のまんじゅうと考えるのが妥当だろう,と同説では述べられている.

 もちろんこれは地獄の住人目線での「普通」であり,視聴者にとっての「普通」ではない.
 死の国の食べ物を口にすることは黄泉戸喫(よもつへぐい)と呼ばれ,黄泉戸喫をしたものは現世には二度と帰れないとされる.

 古事記では,神々を生んだイザナミは火の神を産んだことが原因で死んでしまい,その夫であるイザナギは黄泉の国へイザナミを連れ戻しに行くが,そのときイザナミは
「悔しきかも,速(と)く来ずて,吾は黄泉戸喫(よもつへぐひ)為つ」
(なぜ遅くなったのか.私はもう黄泉戸喫してしまった)
と文句を言う.
 ギリシャ神話でも「ペルセポネの冥界下り」というエピソードがある.
 花の女神ペルセポネは冥界の王ハデスに見初められ攫われてしまうが,花の女神を失った大地は荒廃.
 これを見たゼウスは冥界のペルセポネに使者を送り,帰るよう説得するが,ペルセポネは冥界の食べ物を食べていたため,神々の掟により,ペルセポネは1年のうちの4ヶ月は冥界に住まなくてはならない事になる.
 このように,黄泉戸喫の概念は国内外に見られるが,これには当時あった「共食信仰」という考え方が関係していると見られる.
 これは,同じ釜で煮炊きしたものを食べれば,共に食べたものの仲間であるという考え方である.

なお,その後のイザナミ様




 このモチーフは20〜21世紀の創作作品にも多く取り入れられた.
 アニメ映画「千と千尋の神隠し」では,千尋の両親は異界の食べ物を無断で食べたため,豚の姿に変えられて異界に取り込まれる.

 ゲーム「SIREN」では,異界の神の血でである赤い水を体内に取り込む事で,黄泉戸喫となって現世には戻れなくなる.

 そして□では,ダンテ「神曲」の地獄を日本に翻案するにあたり,やはり黄泉戸喫の概念を取り入れていると見られる.
 「異界説」によれば,ルシファー他がジャパリまんを食べるのは黄泉戸喫を示唆しているという.

 なお,二次創作に登場するこのスーパーヒーローが,どちらのジャパリまんモチーフなのかは定かではない.

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